越後駒ヶ岳



   2010年4月18日

    山行形態:BCスキー

    参加メンバー :仙人,BJ,幻舞


 奥只見シルバーラインのゲートが開く6時に合わせて出発したつもりが、予定よりも1時間も早くゲート前に到着。仮眠して時間を潰す。

 6時半に銀山平へ、すぐに準備して行動開始。この日は、仙人,BJはショートスキー&スノーシューで、登りはスノーシュー、幻舞はシール登高に挑戦、でもちゃっかりスノーシューは持ってきている。

 先行者のトレースを追っていくと、いつの間にやら林道から外れ、妙に藪っぽいトラバースになっていたが、歩きにくそうなのでトラバースを避けてすぐ横の斜面を直登、林道に戻る。

 歩き始めてから約1時間で取り付きの尾根に到達。ここも仙人の判断で先行者のトレースを外してショートカット。結構な急斜面でスノーシューは問題ないがシールの幻舞は苦戦。

 尾根に出てしばらく登ったところで幻舞がギブアップ。シール登高を諦め、スノーシューにチェンジ。相変わらず根性無しの幻舞だった。

 小倉山で尾根が左に折れたところでルートは尾根を外れ、トレースは尾根の数m下を小倉山山頂を巻くようにトラバース。

 再び広い尾根に出たところで休憩していた先行者をパス。我々が先頭になる。このあたりからウィンドクラストした雪面を所々で踏み抜くようになってきた。

 深いところで臑くらい潜るだけだが、それでもトップはかなりきつい。3人で交代しながらラッセル。いやはやこの時期でラッセルになるとは思っていなかった。

 後を振り向くと、後続とはかなり離れてしまい、ラッセルを交代してもらうのは望み薄みたい。こりゃ根性でがんばるしかないね。

 駒の小屋で大休止の予定だが、いくら登ってもいっこうに駒の小屋が見えない。あれーーー?こんなに遠かったっけ?

 ついに、幻舞がこらえきれずに休憩を要求。ザックを降ろしてエネルギー補給。休んでいる横を、単独のワカン女性が抜いていった。この女性、どう見てもオバチャン(失礼)だがもの凄い体力だ!

 この時期に中年女性が単独で越後駒の山頂を目指すというだけでも珍しいと思うが、体力も男顔負け。参りました。

 単独女性に続いてシール組も横を抜いていくが、みなさん「ラッセルありがとうございました」と声をかけてくれる。

 好きで先行していたわけで、特に礼を言ってもらうようなことはしていないが、そうは言っても一声かけてもらえるのは悪い気はしない。

 夏の登山道で、こちらで道を譲っても「当然だろ」みたいな顔で無言で通り過ぎるハイカーも多いが、この時期に山に登ろうという人は、ラッセルの大変さもわかっている、ある程度の経験や技術を持っている人ばかりであろうから、マナーの良い人が多いような気がする。

 さて、予定外の休憩となったところは尾根が細く「馬の背」状になっているような感じ。ガスのため、視界が効かないので定かではないが、雰囲気としてはスキーで滑るのはやばい感じだ。まあ、いざとなったら板を担げばいいだけなので問題はないが、できれば気持ちよく滑り降りたい。

 予定外の大休止だったが、なんとか幻舞も復活し、駒の小屋目指して行動開始。なんのことはない、ここから10分で駒の小屋だった。

 道行山の手前までに先行者を追い抜き、我々がトップに立つも、道行山の降りであっと言う間にシール組に抜き返された。 
競争しているわけではないけど、なんかちょっと悔しい気もする。

 この時点は、まだ越後駒ヶ岳の山頂は雲に覆われて見えないが、ここからの距離を考えると帰って見えない方がいいような気がする。下手に山頂が見えると、あまりの距離に気力を失いそう・・・・・

 道行山からの降りは、帰りはこれを登り返すのかと思うとちょっと嫌になる。疲れてくると、ピークからピークへ橋を架けてくれたらどんなに嬉しいだろうと思うのは幻舞だけではあるまい。(自信を持って断言します!)

 雪が重い上に表面が若干クラストしているため、とても「気持ちよく」というわけにはいかない。転けないように滑るのが精一杯。あれほど苦労して登った斜面も、スキーで滑ればあっと間に駒の小屋へ到着。

 11:42、駒の小屋に到着。改めて大休止とする。単独女性は冬期小屋に入っていったが、ブーツを脱いだり履いたりが面倒なので、風の当たらなそうなところで休憩を取ることに。

 山頂は相変わらず雲の中で見えない。せっかくなら青空の下で雄大な景色を眺めながら滑りたい。

天候回復を期待してしばし天気待ちしていると、ときおり雲が切れて山頂が顔を出すようになってきた。

 これを見て何人かが山頂に向かって行動開始。我々も後に続く。

 12:46、山頂。

 駒の小屋はガスで見えない。まだ時間は十分あるので、ここでもまた天候待ちとする。15分ほどまって、駒の小屋が見えてきたところで滑走開始。

 問題はこの先の馬の背だが、ガスが晴れて視界が効けば、なんということはない斜面だった。あー良かった。

 尾根は広くなって見た目は気持ちよく滑れそうだが、相変わらずのクラストで大回りターンがやっと。気持ちよく滑っているのは仙人のみで、幻舞とBJはオタオタしっぱなし。

 直滑降でトラバースをクリアし、うんざりする道行山への登り返しにかかる。時間にすれば20分もかかっていないが、下山時の登り返しは時間以上に辛く感じる。

 道行山で再び板を履いて滑りはじめるが、ここから先の尾根がまた怖い。1カ所、雪が割れてクレパスが口を開けているし、尾根が狭くて急で、慎重に行かないと立木に激突なんてことにもなりかねない。

 尾根が大きく左に曲がったところからは雪もだいぶ緩んできて、立木に抱きつく恐怖もなく、気持ちよく滑ることができた。

 無事林道に出て、ここから車までがまた長い。幻舞はビンディングを歩行モードにすれば平地でも快適に進むことができるが、ショートスキーの仙人,BJは大変そう。

 車に到着、後片付けをしていると、例の単独中年女性が降りてきた。我々よりも20分くらい早く山頂を出発していたが、それにしてもスキーとワカンでトータル30分くらいしか違わないことになる。

 途中で写真を撮ったり、ノンビリ景色を眺めたりしていなければもう少し早く降りられたかもしれないが、それにしてもスキーだと圧倒的に早いってほどではないようだ。

 帰路は恒例の温泉でまったり。楽しい1日だった。

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