貧乏神の滝 西上州下仁田

2014年1月26日

参加メンバー:仙人,BJ,幻舞
 
 西上州エリアの氷瀑はいずれもそこそこ知られていて、特にキャリアの長い仙人が全く存在をしらない氷瀑はほとんど無いと行ってもよいが、その仙人も「貧乏神の滝」は存在を知らなかった「隠れた氷瀑」である。

 貧乏神の滝を見つけたのは幻舞。西上州の氷瀑情報をネットで調べていて偶然発見した。

 しかし、氷瀑の存在は確認したものの場所がどこだかわからない。ネットで断片的な情報を集め、何とかおぼろげな場所はつかめたので、あとは現地で地元の人に道を教えてもらえば何とかなりそうなところまではたどり着いた。

 仙人、BJと神津牧場の氷瀑を登りに行った帰り道、まだ時間も早かったので貧乏神の滝を探しに行ってみることにした。

 最奥の集落で地元の人に場所を訪ねると、貧乏神の滝というのはここを登りにくるクライマーが勝手に付けた名前であることがわかった。(正式名称は聞けなかったが、ネットで調べた限りでは下垂の滝というらしい)

 最奥の集落まで道は舗装されているが、集落から滝までの林道は凄まじい悪路である。車で滝まで行けると言われたが、林道入り口で両側から灌木の細い枝が林道に覆い被さり、ほんとうにこの道を進んで大丈夫なのか考えるような状態。

 この日はBJのジムニーだったので、BJは躊躇無く林道にジムニーを進めた。最初の200mくらいは路面状態もまともなレベルであったが、落石や雨水に掘られた深い轍、路肩の崩壊と、林道はすぐに牙をむき始めた。

 あまりの悪路に3人ともこの先に本当に滝があるのか半信半疑だったが、なんとか貧乏神の滝にたどり着くことができた。

 幻舞がネットで見たクライマーは、滝近くの駐車スペースまで普通車のミニバンで走ったらしかったが、2014年の時点では幻舞の見る限り、ジムニー以外では滝まで走行することは不可能であると思われる。(パジェロとかだと車幅がありすぎて厳しいように思う)

 

 上の写真は「貧乏神の滝」F1。

 滝は3段になっており、F1は約45m。F1とF2の間に傾斜のほとんど無いナメ状の1段を挟んで、F2が約20mの合わせて3段。

 F1、F2とも滝の傾斜は緩く、アイスクライミングではじめてリードを経験するのにちょうどよいレベルだ。特にF2は階段状になっているので、ちょっと慣れたクライマーなら途中の支点は全く必要ないだろう。


 
 F1をフォローするBJ。F1で困るのが支点を取るのに適当な灌木がないこと。

 「ない」という表現はふさわしくないかもしれない。正確には「岩の上を歩かずに支点を取れる灌木がない」が正しい。

 今回は左の写真に写っている右側の太い立木を支点にしたが、立木の下は氷が無く、アイゼンのまま岩の上をガリガリ歩くはめになる。

 

 
 
F1とF2の間にあるナメ状。奥に見えるのがF2
 
F2約20m。階段状になっていて簡単に登れる。


 この滝のメリットは、この林道を走行できる車があれば、アプローチが全くないということだが、我々3人の結論は「次は林道入り口から歩こう」だった。



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