袈裟丸山 ヒライデ沢 |
2012年 6月10日 参加メンバー:仙人,BJ,幻舞 ルート:折場登山口〜ヒライデ沢〜稜線(1685m付近)〜前袈裟丸山〜後袈裟丸山〜前袈裟丸山〜小丸山〜折場登山口 装備 :フェルトシューズ以外は一般ルート装備。 |
袈裟丸山は、群馬県みどり市にある標高1870mの山で、アカヤシオ,シロヤシオ,ミツバツツジ,ヤマツツジ,石楠花などの群生で知られた「花の山」だ。 この時期は、シロヤシオ,ミツバツツジ,石楠花が見頃を迎え、素晴らしい「花の競演」を見せてくれる。 今回も、沢登りとはいいつつも、目的はこの「花の競演」を楽しむことで、ヒライデ沢は「ついでに楽しむ」という程度であり、あくまでも脇役である。 ヒライデ沢は、沢登りと言うよりも、沢遊びと言った方がいいくらいの簡単お手軽な沢で、経験者と一緒なら一般登山道のみという人でも問題ないレベルである。 4m前後の小さな滝は何カ所かあるが、いずれも簡単な巻き道があり、登攀技術を要するような場所はなく、従ってフェルトシューズさえあればロープなどの登攀装備は必要なかった。 しかし、登攀経験が全くない初心者を連れて行く場合は最低限の登攀装備を用意した方がより安心できると思う。 |
写真ではBJが果敢に(?????)滝にアタックしているが、これは「BJがもの好き」だからであって、仙人と幻舞はあっさりと巻き道で先回り。 孤高の沢屋でびしょ濡れ大好きなBJはともかく、いくらなんでもこの時期の「全身びしょ濡れ」は寒いし、何よりもカメラを水没させたらそれこそ一大事だ。 特に今日のメインは「花の観賞」であり、仙人も幻舞もそれなりのデジカメを用意してきたため「カメラ水没→ご臨終」のパターンはあまりにも経済的損出が大きすぎる。 |
上の写真のような綺麗なナメなどもあり、沢登りの雰囲気は十分に楽しめる。 |
最初の明瞭な二俣。山頂直下の稜線を目指す場合は左俣に入る。 左俣の方が明らかに水量が多いので、こちらが本流。 左俣の右岸には獣道らしき踏み跡もうっすらではあるが確認できる。 *沢の右岸と左岸について 河川の右岸と左岸の区別は、下流を向いての 左右が基準となる。従って、遡上する場合は 自分の左手側が右岸ということになる。 |
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左の写真が2カ所目の二俣の直後にある最後の滝らしい滝。2カ所目の二俣は右俣二入る。 ここも右俣の方が明らかに水量が多いので間違えることはないと思う。 |
右俣に入り、右岸を注意して見ると、切れ切れではあるが人工的に作られたように見える平場や、登山道らしき踏み跡もある。沢の両側には大規模な伐採が行われたらしき熊笹の斜面があることから、この伐採時に作られた作業道のようにも見える。 右岸の踏み跡をたどって行くと、途中で沢を渡ってそのまま左岸の熊笹の茂った灌木斜面を登っていくように踏み跡が続いているところがある。 この踏み跡をたどると、小丸山と前袈裟丸山の間にある避難小屋の鞍部に出る。避難小屋から見ると、踏み跡の入り口に「植生保護のため立ち入り禁止」と書かれたロープが張られているが、この踏み跡に合流する。 お手軽ではあるが、同時にあまりにもあっけないため、今回はこの踏み跡を辿らず、そのまま沢を詰めて稜線の登山道に出ることにした。いずれにしてもほとんど藪漕ぎもなく、簡単に登山道に合流できるだろうと考えていたが、さすがにこれは少々甘い考えだった。 最初は調子よく進んだが、結局は藪漕ぎとなってしまった。こうなるとルーファイ能力が物を言う。沢はBJがトップを切るのがいつものスタイルで、濃い藪をものともせずに突き進み、かすかに水が流れている沢が二股になっているところでBJと幻舞が相談し、本流らしき左俣に進もうとしたところで仙人から待ったがかかった。 |
右の写真が問題の二俣の所だが、仙人の指示で右俣のさらに右側にある斜面を強引に登ることになった。ちょうどBJが見上げている斜面だ。 なんのことはない、斜面に取り付いて約50mで稜線の登山道と合流した。 避難小屋と前袈裟丸山の中間点くらいの所。もし左俣に突き進んでいたら、登山道を合流するのは前袈裟丸山直下の急登付近となり、数百mの余計な藪こぎを強いられるところだった。 |
登山道に合流し、あとは今回の主目的であるシロヤシオ,ミツバツツジ,ヤマツツジ,石楠花の競演をじっくりと楽しむことにする。 石楠花は、主に前袈裟丸山と後袈裟丸山の間に群生しているので、とりあえず前袈裟丸山を目指す。前袈裟丸山から後袈裟丸山へのルートは登山道崩壊のため進入禁止となっているが、特に通過に緊張を要するような場所もなく、皆さん普通に歩いている。 この頃から降り始めた雨を気にしつつも、仙人と幻舞は花の撮影に夢中になっている。 この日は、シロヤシオが少し時期が遅かったのと、去年よりも花が少ないような気がしたが、石楠花,雪割草,ミツバツツジ,ヤマツツジは見事の一言。 この時期の袈裟丸山ヒライデ沢は毎年恒例となりそうだ。 下の写真はクリックで拡大します。 |