湯檜曽川支流 白樺沢


2010年8月15日

参加メンバー: 仙人,BJ,幻舞

行動計画  :新道〜武能沢出合〜湯檜曽川〜白樺沢〜旧道〜駐車場

装備    :ハーネス,カラビナ5コ,ビレイ器,スリング5本,ヘルメット,ロープ(8.5mm×40m)


行動開始   5:09
武能沢出合  6:48
魚止めの滝  7:00
白樺沢出合  7:36
大滝     8:29
旧道出合  11:34



 上越線の踏切を越え、土合橋を渡ってすぐに右折、湯檜曽川に沿ってダートの道を走り、マチガ沢キャンプ場下の駐車エリアに車を止める。

 本当なら一ノ倉沢出合まで車で行きたいところだが、本日は一般車通行規制日で、この場所に車を止めることにした。

 この駐車エリアには、途中ダートを走ることもあってかあまり入り込む車はないが、新道の下流側末端になるため、本日のルートでは効率がいい。途中2カ所で腹を擦りヒヤヒヤしたが、無事駐車エリアまで到着できた。

 途中のコンビニで調達した朝飯をかき込んでから出発。武能沢出合までは新道を歩く。 


 JR見張り小屋で休憩を取り、途中から湯檜曽川の涼しげな流れに我慢できず、登山道を離れて湯檜曽川を進むが、20分ほどで再び登山道へ戻った。

 登山道へ戻ったのはいいが、足元は泥濘で酷い状態。我々は沢靴なので気にならないが、ここを登山靴で歩くのはかなり大変だろう。

 
 
   武能沢出合で再び登山道を離れて湯檜曽川へ。沢に入ればベテランの仙人と孤高の沢屋BJは水を得た魚状態。後から幻舞がヨタヨタとついていく。

 湯檜曽川を遡上すること10分で魚止めの滝が見えてきた。  
 
 



 さすがに、湯檜曽川本流は水量が多いだけあって、魚止めの滝も迫力満点。

 写真の滝上にもう一段滝があり、左を巻くのが一般的なルート取りで、明瞭な踏み跡が続いていた。

 お助けロープのお世話になって灌木帯まで登るが、肝心のお助けロープがボロボロでいかにも心許ない。

 かといって、とてもお助けロープなしでは登れそうになく「頼むから切れないでくれよ」とロープにお願いしつつ何とかクリア。

 沢屋のBJは、巻かずに滝を越えたくてあちこちルートを探していたが、諦めて巻き道へ。

 滝上に出てしまえば本流は再び穏やかな流れとなり、白樺沢出合までは景色を楽しみながらの余裕の遡上が続く。


 左 :魚止めの滝
 左下:穏やかな流れの本流
 右下:白樺沢出合

   
   白樺沢に入ってまもなくゴルジュとな  り、BJ先頭で突っ込むが、この写真  のあとで足を滑らせてBJは水没!

  仙人,幻舞は大爆笑。



ゴルジュを過ぎると泳ぐのにちょうど 
よい釜が出現。別に泳がなくても普通
に越えられるが、せっかくなのでBJ
と幻舞は泳いで渡る。               
 
白樺沢に入ってから約1時間で二俣へ。

 右にがケサマル沢で左が白樺沢。二俣には雪渓が残っていた。

 雪渓を過ぎると、天然のウォータースライダーを発見。BJと幻舞は早速ドボン。

 オッサン2人が童心に返って大はしゃぎ
 
   
 ウォータースライダーですっかりリラックスしたところで、本日の核心「大滝」が出現。ここで初めてロープを出す。

 BJトップで左側を登る。クライミングとしては簡単だが、フェルトシューズでフリクションは期待できないし、砂や枯れ枝なども乗っていて滑りやすく緊張する。
 
 さらに悪いことには、途中支点が取れそうな所がない。25m登って、頼りない灌木にランニングを取り、テラス状から右へトラバースして後続をビレー。

 仙人,幻舞の順に続く。ロープは1本なので、仙人はプルージックで登る。

 2ピッチ目は幻舞がトップ。背の低い灌木帯でピッチを区切り、再びBJトップで灌木につかまりながら草付きをトラバース。

 予想外に手こずったが、都合3ピッチで大滝をクリア。あとで調べると、ノーロープで登る強者もいるらしいが、命あっての物種。遊びに命は賭けたくない。
 


 大滝を超えても、小さな滝がこれでもかというくらいに出現。高さはそれほどでもないが、それでも落ちたら怪我をするだけの高さは十分にある。

 基本的にBJ先頭で登るが、さすがにBJは沢に慣れていて、ほとんどの滝は直登してしまう。つられて幻舞もBJを追うが、やはり濡れた岩とフェルトシューズでのクライミングは勝手が違う。

 仙人はそんな2人のブレーキ役。さすがに2人とはキャリア,実績とも桁違いなだけに、無理な冒険はせず、ともすれば冒険に走る2人に終始落ち着いて指示している。

 

 
     
   連続して出現する滝に、いささか食傷気味になってきたところで現れたのがこの滝。

 高さは約15m。3人で観察した結果、右側を登って、上部の草付きをトラバースすることになり、幻舞から登り始める。

 見たところ、ホールド,スタンスはそこそこありそうだし、ロープを出してもランニングは取れそうにないため、ノーロープで登る。

 いざ登り始めてみると、これが見た目よりもかなり悪い!

 ロープがほしいと思っても後の祭りで、いまさらクライムダウンすることもできないし、なんとか登り切るしかない。

 特に、最後の草付きトラバースは、足元が滑りそうだし、かといってホールドはないしで、かなり緊張を強いられた。

 気休めに草を掴んでみるが、とても大人1人の体重は支えられそうにないし、落ちたらかなりの確率であの世に行けるしで、ヒヤヒヤしながらトラバース。

 無事3人が滝上に揃ったところでやっと一安心。

 この滝の上にさらに4mくらいの滝があり、右側の高い位置にある灌木を掴んで越えるしかなく、リーチのある幻舞が先頭で登って、灌木を下にたわませ、仙人,BJの順に登る。

 この滝を越えたところが旧道との出合。最初は妙によく踏まれたテラスだと思ったら、そこが登山道だった。
   15m滝を登る仙人。



登山道に顔を出し、ピースサインのBJ 
 


 下山は旧道をそのまま歩き、マチガ沢キャンプ場から新道へ下りて駐車場へ。白樺沢という優しい名前とは裏腹の、手応えのある楽しい沢登りだった。 
















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