日光白根山 2013年6月23日 山行形態:イワカガミ鑑賞トレッキング 参加メンバー:仙人,BJ,幻舞 |
今回の主目的はちょうど見頃を迎えた「イワカガミ」の鑑賞。 朝7時半頃に菅沼登山口に到着すると、なんと駐車は満車で車を止めるスペースが見つからない。菅沼登山口の駐車場は去年から1台¥1,000円の有料駐車場になったため、登山客は丸沼スキー場を選択し、こちらはガラガラという予想は脆くも崩れ去った。 仙人が駐車スペースを探していると、どこぞのおっさんが話しかけてきた。おっさん曰く 「菅沼キャンプ場側の路肩に止めれば駐車料金はかからないかからそちらに止めた方がいい。俺はこっちに止めて金を取られて大失敗 だった」 おっさんの指さす方を見ると、キャンプ場入り口すぐ脇の路肩に数台の車が止まっている。路肩は十分なスペースがあり、通行の邪魔にはなっていないようだが、我々はこのような行為は恥ずべきことと考えているし、駐車料金にしてもたかだか1,000円である。正直、こういうおっさんは山に来て欲しくない。 仙人が駐車スペースを見つけてなんとか駐車。我々が止めたスペースが最後の1台分だったようで、後続車は駐車を断られUターンしていった。たぶん丸沼スキー場からゴンドラ利用で登るのだろう。 |
8:10に行動開始。 ガイドの仕事で頻繁に山を歩いている仙人はともかく、仕事の関係で山とすっかりご無沙汰のBJ,幻舞。仙人のペースに着いていけるか早くも不安になる。 この辺はちょっといい雰囲気。ただモデルは大いに問題あり!やっぱりこういうところは若い女性が似合うでしょ。 |
|
写真の通り天気もバッチリ。普段の行いが良いためモスバックの山行はいつも天気に恵まれる。 なんてことはなくて、リーダーの仙人が天気図を調べ、天候を判断して山行を決めているのが理由。 クライミング,トレッキングなどのジャンルを問わず、登山においては天候判断が非常に重要となる。 視界さえ良ければ迷いようのないルートでも、ガスに巻かれたとたんに迷いやすい「難路」に化けてしまう。 |
|
心なしかやつれた感があるBJ。医者という職業は我々の想像以 上に激務のようだ。 |
9:25 弥陀が池着。弥陀が池には人工的に植えられたシラネアオイが何輪か花を付けていたが、鹿の食害防止策に囲まれていて雰囲気はないし、人工的に植えられたとわかっているとあまり興味がわず、カメラを向ける気にはならなかった。 運動不足のBJ、幻舞もここまでは順調。弥陀が池から山頂へはほとんどの登山者が正面の直登ルートを選ぶが、我々は五色沼経由で山頂に向かう。 五色沼経由は山頂までの距離が倍近くになり、このため登山者が少なく静かな日光白根山を堪能できるお勧めルートだ。特にこの時期は五色沼湖畔の新緑が美しい。 |
9:25 五色沼から山頂を見上げる。 五色沼湖畔のイワカガミは盛りを過ぎ、色があせ始めた花がちらほら。 BJ,幻舞は凍り付いていない五色沼を歩くのは今回が初めて。 |
|
湖畔で草を食む鹿。 人間を警戒する様子がなく、かなり近くまで寄っても逃げていかない。 この場所では4頭の鹿を目撃した。 冬、日光白根山に近い足尾に愛すクライミングに行くと数十頭の鹿を見ることができるが、人間を警戒し100mくらいまで近寄るのがやっと。 |
|
避難小屋のすぐ横にいた雌鹿。 この鹿は10mくらいまで近づいたが全く逃げる気配はなかった。 |
|
避難小屋を過ぎ、右手の樹林帯に入ると山頂への登りとなる。 この樹林帯でも鹿を目撃。 樹林帯を過ぎると、日光白根山らしい雰囲気となってくる。 五色沼周辺では盛りを過ぎたイワカガミだったが、このへんではちょうど見頃を迎えていた。 写真はコケモモ。まだ蕾だった。 |
|
山頂はイワカガミが満開。まさにイワカガミのベストシーズンだった。 山頂付近の礫地帯にはコマクサも見られた。(まだ花は付けていなかったが)しかし、このコマクサは自然に生えたものではなく、誰かが園芸種を植えてしまったものらしい。 こういう事実を知らなければ(ほとんどの登山者はコマクサの自然種と園芸種の違いもわからないだろうし、そもそも園芸種が存在す ることを知らないだろうし) 「あっコマクサだ。綺麗だねーーー」 ↓ 「ねえねえ、日光白根山のコマクサが綺麗だったよ」 ↓ 「日光白根にコマクサがあるの?私も行ってみよう」 てなことになるんだろうが、本来そこになかった植物を植えてしまうのはいかがなものだろう?コマクサを植えた人の目的を悪い方に勘ぐってしまうのは私だけだろうか? |
駐車場から山頂までは約3時間。途中写真を撮りながらなのでまあまあのタイム。 さて、山頂は駐車場の様子から予想したとおりこんな状態。 |
|
人が多いとどうしても残念な状況を見てしまうことになる。 山頂直下にはお弁当を広げるのに十分な広さの植生のない平地がある。 にもかかわらず、写真の通り植生のない場所でお弁当を広げているのは2組だけで、他の人たちはわざわざ脇の植生に入り込んでお弁当を広げている。 |
|
これらの人たちは、公園の芝生の感覚で気軽に入り込んでいるだけで悪意はないのだろう。イワカガミのような花でも咲いていればそれでももうすこし遠慮するんだろうが、この日の状態では見た目も雑草としかみえないし。 しかし、このような過酷な環境に自生している植物は踏みつけに弱く、いったん枯れてしまえば元に戻るのに長い時間がかかるということを知って欲しいものだ。 それでなくとも、我々は「登山」という行為によって大なり小なり自然環境にダメージを与えてしまうわけで、少しでも自然に与えるダメージを少しでも小さくするよう心がけたいものだ。 |
今回の収穫がこのルンゼ。 山頂からこの写真のところまで滑り、残雪があるあたりで左の尾根を越えて五色沼へ滑り降りる。 |
|
見つけたのは仙人。 また一つ、来シーズンの楽しみが増えた。 |
|