三つ峠

2010年9月19日

参加メンバー : 仙人,BJ,幻舞,姫

行動計画   :マルチピッチ&人工登攀トレーニング

装備(4人文):ハーネス,カラビナ20コ,クイックドロー15セット,ビレイ器,スリング15本,ヘルメット
        ロープ(10.2mm×60m)×2本


 
 
  今回は、いつもの3人に新メンバー「」を加えた4名。

 姫は純粋なフリークライマーで、そのフリークライミング能力は男性メンバーを遙かに凌ぐ(というか、
差がありすぎてまったく比較にならない)が、アルパインクライミングの経験は全くなく、山もたまにトレッキングに行く程度。

  マルチピッチの経験も、小川山や二小山で数回ということで、姫のアルパイン体験と「三つ峠でクライミング中に振り返って富士山が見たい」という幻舞の希望で、古典的なアルパインのゲレンデ「三つ峠」に遊びに行くことにした。

  前夜、三つ峠の駐車場に到着すると、クライマーor登山者らしき車は止まっていない。連休中日でかなり混んでいることを覚悟していたが、これは嬉しい誤算だった。

  駐車場の隅にテントを張り、4人で到着祝いに乾杯した後、テントと車に分かれて仮眠。姫と幻舞は仮眠用のシュラフを持ってこなかったため車中泊に。車の温度計で外気温は16℃、さすがにこの夏の暑さに慣れきった体には、シュラフなしのテント泊はちと寒い。

 結局、朝までに来たのはトレッカーが1パーティのみ。この様子だと、ゲレンデもかなり空いていると思われるので十分明るくなってから出発した。
 
 5分ほど歩いたところで姫が「あっ!」と声を上げる。何事かと思ったら「クライミングシューズを車に置いてきた」とのこと。シューズを取りに戻った姫のザックをBJが持ってノンビリと歩きながら姫を待つ。

 
 一時間ちょっと歩いて三つ峠山荘に到着。山荘手前の展望台へ寄り道すると、幻舞念願の富士山がドーーーンと見えた。

 幻舞は、三つ峠は今回が2回目だが、前回は天気に恵まれず、クライミングには支障なかったものの、三つ峠名物(?????)の「クライミング中に富士山がドーーーーン」という景色を見るとこができず、仙人師匠に「富士山見に三つ峠行きましょうよ」と騒いでいた。(こいつは何しに三つ峠いくんだ?????)


  今回が三つ峠初見参のBJと姫も富士山の絶景に歓声を上げる。噂通り三つ峠は富士山の最高のビューポイントだ。

 
 しばし富士山の撮影会を開催した後、三つ峠山荘から登山道を下りてゲレンデに向かう。

 歩いている途中でクライマーのコールが聞こえてきたが、見る限りでは2パーティくらいが中央カンテに取り付いているくらい。ゲレンデエリアに到着すると、中央カンテ以外にクライマーの姿はなく、ロープが簾のように垂れ下がっていた前回の激混みが嘘のようだ。

 これだけ空いているのに中央カンテで順番待ちももったいないので、まずは地蔵ルートに移動。仙人&幻舞,BJ&姫の2パーティに分かれ、仙人チームは幻舞リードで地蔵ルート左(X-),BJチームは姫のリードで地蔵ルート右(X)に取り付く。

 最初に書いたように、 姫はハーケンでランニングを取るルートは今回が初体験。何しろ、ヘルメットを被ってのクライミング経験なしという、純粋なフリークライマーだが、初体験の腐ったハーケンでのランニングもRCCグレードが付くようなルートは全く問題なく、余裕でリードしている。(男性陣に気を遣って、一応怖がって見せていたが)一方、スロースターターの幻舞は毎度のことなが、朝一のクライミングはどことなくぎこちない。
 
 今回はマルチピッチに徹するということで、地蔵ルートからそのままジャムトースト(X)orホットドック(W+)のどちらかを登ったが、あまりにもルートがごちゃごちゃしているので、どこを登ったのか正確にわからない。

 このままさらにピッチを伸ばし(といっても3ピッチ目からはU級あるかないかの階段登りだが)ゲレンデの最上部に出る。目的は「大根おろし」(X+)トップロープをセットして、仙人,姫,BJ,幻舞の順で登る。

 ここで姫は「
ホールド,スタンスがたくさんあって楽しーーーーー」と喜んでいたが、あの大根おろしのどこにたくさんのホールドやスタンスがあるんだろうか?他3名とのレベルの差にただ唖然。実際、ジムでも姫が簡単そうに登るので、つられてつついてみるとこれがまた超難しいなんてことが日常茶飯事。姫に勝てるのは、ある程度のリーチがないと物理的に登れない課題のみ。

 大根おろしでは、ハーケンのモニュメントで支点を取っていたが、後から登ってきたパーティのリーダーから、「支点を取っているのは遭難碑なのであのハーケンのモニュメントはちゃんと埋まっていないという噂がありますよ」との注意を受けた。

 一応、お礼を言ってリングボルトに支点を移したが、もしモニュメントに必要な強度がなければ、あのような見るからに「支点に使って」という位置には設置しないだろうし、設置したとしたら何らかの注意書きがあると思う。そもそも、過去に何百人もがあのモニュメントで支点を取って、大根おろしで遊んでいるはずで、もし十分な強度がなければとっくに崩壊していただろう。

 
大根おろしで遊んだ後は懸垂で下降。途中で松の枝にクイックドローがなっているのを見つけ、なんとか回収しようとしたが、枝が折れたら一巻の終わり、早々に諦めた。
   





  一端取り付きまで下降し、中央カンテに移動。先行パーティが登るのを待つ間にゆったりとコーヒー&昼食タイム。

  ロープが簾の激混みだととてもこんな風にノンビリすることはできないが、これだけクライマーが少ないと落ち着いて休めるのが嬉しい。





   パーティの組み合わせは先ほどと同じ。仙人&幻舞,BJ&姫。

 今度は山頂を踏む予定でアプローチシューズを持って登る。

 中央カンテは地蔵ルートよりもワンランク簡単。仙人&幻舞組先行で、両パーティとも、適当にリードを交代しながら登る。

 4ピッチ登ったところで終了点。BJ&姫パーティを待っている間に山頂を踏むのが面倒になり、予定変更でこのまま懸垂下降することに決定。
 
     
     
 中央カンテで遊んだ後は人工登攀の練習。最初に目を付けたルーフはリングボルトが腐っていてパス。

 別の人工ルートを見つけてここで遊ぶことにしたが「100岩場」には載っていないルートなので詳細は不明。

 幻舞は早くもビレイする気満々で、最初はBJが取り付くが、出だしのハングで大苦戦。じたばたするBJに3人は大笑い。

 続いて姫。アブミに触ることも初めてだが、仙人のアドバイスで苦もなく登っていく。

 笑わせてもらうことを期待していた男性陣から大ブーイング!

人 工登攀初体験の姫がトップロープをセット。幻舞がよたよた登って仙人と交代。さすがに一番安定している。

 仙人が降りて、時間を見れば16時過ぎ。時間を忘れて楽しめた一日だった。
 
 

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