この辺ではいよいよ猿がのさばってきた。

 朝は未明からキャーキャーゆっとる。

 ほんの二、三メートルぐらいまで近づいてきたりして、ちょっと怖いのです。

 数もけっこういて、図体も大きいのだ。

 山から帰ってきたら、別荘のおやじが刀をぶらさげて道路を歩いている。
 
 
な ! !。なんですかぁ ! !。どうしたんですかぁ ! !

 孫が猿をからかったら、襲ってきたという。
 
 それで刀をだして、あと、半歩の踏み込みで切って捨てるところだったらしい。

 おやじは剣道四段、趣味は刀剣の収集で、別荘にも何本か置いてあった。
 
 うーむ。おそろしいおやじじゃ。
 
「でも、なんでしょ、ほんとは切るつもりはなかったんでしょ。
 猿は人間に似て、切ったり撃ったりするのは気持ち悪いらしいじゃ ないですか。」

 いや。あと一呼吸、距離が縮まれば斬っていた。

 真っ二つにしていただろう、猿でも一回、生身を斬ってみたい。

 だそうだ。

 猿はさすがに殺気を感じて、引き上げていったそうだ。うーむ。おそろしいおやじだ。
 
 この界隈の用心棒として、こちらのほうに定住をお願いしたい。




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 甲斐駒の雪
 二回ほど雪は、甲斐駒、八ヶ岳にも降って、麓からも白く見えたけれど、いつの間にか溶けた。

 写真は昨日の午後のものだ。

 もう、これは溶けないとおもうなぁ。

 じっと見上げていると、うずうずするではないか。

 山好きの方、始まりましたぞ。とくとご覧あれ。

 すこし坂を上がると、甲斐駒と八ヶ岳が見渡せる。わしの散歩コースじゃ。

 近所の中学校の少年が下校する道でもある。

 わしがぼーっと道端に座っていると、挨拶をしてくれる。

 学校でそうするよう、教えているのだろうけど、ありがたいではないか。
 
 甲斐駒をもう一枚描いてみたい。

 雪の量と季節や、時間帯、角度、色合い、自分のどの感性を使うか

 悩みはじめているが、楽しみのはじまりでもある。

 このあいだ、八ヶ岳を「比志のとう」の岩から見たとき、こちらも素晴らしかったので、これもなんとかしたい。






               
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